2002年全米を震撼させた世紀のスクープ

世紀のスクープ

2002年1月、全米を震撼させる記事が掲載された。その記事は、アメリカ東部の新聞「ボストン・グローブ紙」の一面に掲載され、キリスト教を深く信仰する社会のタブーに挑んだスクープであった。

ボストン・グローブ

マサチューセッツ州ボストンの日刊新聞で、1993年にニューヨーク・タイムズ社の100%小会社となった。2001年の夏、新しい編集局長マーティ・バロンが着任する。バロンはマイアミから来たユダヤ系のジャーナリストである。

ボストン・グローブの定期購読者の53%がカトリック信者であった。当時このような新聞社が協会を糾弾することはタブーであった。

バロンは、神父ジョン・ゲーガンの性的虐待事件を掘り下げ記事にするように、極秘調査チーム(スポットライト記事欄のチーム)に指示をする。

カトリック教会の子供たちに対する虐待

ボストン司教区の教区司祭ジョン・ゲーガン

1991年、ジョン・ゲーガン神父は性的虐待事件で起訴されるが、その時に記事では2度小さく扱われる程度であった。バロンは、その記事の詳細について深く切り込むようにと指示を出す。

その後の調べで、実際のジョン・ゲーガン神父は、30年間にわたり延べ130人もの虐待を行っていたことがわかり、2002年「世紀のスクープ」後、実刑判決を受ける。

カトリック教会の隠蔽

数十人もの神父による児童への性的虐待の事実はあったが、カトリック教会側が組織ぐるみで隠蔽していた事実が明らかとなった。教会側は、虐待を行った神父をその事実を隠蔽したまま、他の教区に移動させていたのだ。

映画「スポットライト 世紀のスクープ」

spotlight

キリスト教社会において、この事実を取り上げることはタブーであり、記者生命にもかかわることから、スポットライトチームの取材は極秘に行われ、事件の被害者や弁護士などの生の声を聞くなとして地道に取材を続けた。ジョン・ゲーガン神父の取材から、多くの神父が虐待をしていたという事実がわかる。

カトリック教会の神父の研究によると、神父は妻帯できず、性的交渉をしてはならないという決まりがこの事件の背景にあり、この虐待の事実は、教会、ヴァチカンも承知している事実だという。

2002年1月、虐待に関与した5人の神父を実名で報道。やがて、全米各地で集団勝訴が相次いで起こされ、2003年にはボストン・グローブ紙はピューリッツア賞を受賞します。

ローマ教皇ベネディクト16世は「過去50年で、最大で全体の5パーセントに当たる聖職者が性的虐待に関与していた」と声明を示した。


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